1/26
1/26休み
勉強ノルマ20分
運動ノルマ×
水1.5L
プロテイン40
プチ断食○
間食×おかし、あめ
さのびーいってきたよ。
誰にもこびない、学芸さんが展示したいものを集めた、素敵な展覧会でした。
坂上田村麻呂の佩刀とアテルイが持ってた蕨手刀と同型の刀が見れたの、胸熱すぎた。
上古刀でも鍛えがある、とは文献で読んでいたけど、本物を見れる機会があるとは!!!
感動した。
坂上田村麻呂の刀は、虫歯みたいになってた。
私の知ってる蝦夷は、出てくるなりすぐ歌い出すんだけど、かわいいからみんな見てやって。
東北賛美な珍しいキュレーションで、舞草とか月山がいっぱいあったのが印象的だった。
刀剣講座の先輩が解説に来てくださっていたので、いろいろ疑問を解決していただきました。
平安刀の樋について。安綱パイセンの時代も、樋を掘るんですって。
古備前の友成と正恒を比べると、作例としては友成の方が樋が多いそう。(今回の展示では正恒に樋があった)
古い刀は搔き流し、それから角止めになって、鎌倉(中期頃?)になると丸止めになるのだそう。
あと、大兼光が大振りで最高にかっこよかった。やっぱ兼光好きなんだよなー。
早くとうらぶでも兼光実装されないかな。長義さんの本当の喧嘩相手は、山姥切ではなく兼光であって欲しいんだ。
今日も刀が充実したいい日だった。
鑑定は、なんとか1号刀・2号刀・3号刀は1発で当たったし。
ぼちぼち勉強を続けていきたい。
英語は…ちょっとだけ。20分だけ進めた。
最後に、まだ公式資料が公開されてない松井江の身長をスマホアプリで大雑把に測ってきたので、参考にしてください。
島田の刀展が始まったよ!!
ご無沙汰しております。
メンタル貧弱になると、更新が止まるミュゼブログです笑。
おかげさまで、自分の仕事やそのほか諸々のことが落ち着いてきました。
さて、わたしが住んでる静岡の中で、一番大きな刀工一派がいたという、島田。
島田市博物館で、「第79回企画展 島田鍛治とそのルーツ 音にきこゆるvol.4」が始まりました🙌
早いねぇ、もう4年目ですってよ。
今年のテーマは島田鍛治のルーツ。
島田鍛治の刀の展示から始まって、
島田の刀は相州風の出来なので、相州伝の刀、
そしてvol.1でさのびの渡邉先生が「島田の茎は備前茎にも似ている」という発表をされたことを受け、備前の刀が展示されています。
あと、郷土刀とか、美濃ものとか、御手杵のレプリカとか。
島田の刀展も4回目、わたしが刀を勉強し始めて4年目になるのか、としみじみ思う傍、
流石に4回も見る機会に恵まれると、始めの頃は分からなかった地方色が分かるようになってきたり、島田の刀の見どころなんかも、よく見えるようになってきます。
回を重ねる事によって、確実な普及活動をしている、良い展示です。勉強になります。
また、流石に第1回目のような、刀剣乱舞のミーハー勢、「御手杵!!」って言うだけで全国から女子たちが集まる現象や、普段博物館に足を運ばない地元の人が「なんか流行りの展示がやってるみたいだぞ」って大量に流れ込む現象は無いので、展示室内でわりあいじっくり鑑賞することができると思います。
それでも、確実に固定ファンを獲得しており、展示が始まると、日本全国から島田に集まる女子たちは数を減らしてもなお一定数おり、展示の初日やイベントの際は、まるで1年に1回会う同窓会のような雰囲気になるとか。
VOL.4は、展示図録が無い代わりに、無料の16pリーフレットがもらえます。無料といえど侮るなかれ、すごく綺麗に映った写真と、読み応えのあるテキストが掲載されています。
私も、あと何回か足を運んで、見に行こうと思います。車で1時間未満で着くし。駐車場無料だし。
11/23のイベントの時には、微力ながらボランティアスタッフとしてお力添えをする予定です。
世の中は夏休みでござる!!遊びに行くよ。
昨日、友人の運転で←
熱海のMOA美術館の展覧会を観て参りました( ^ω^ )
特別展 井上涼展 夏休み!BYOBUびじゅチュ館
2019.07.20|土| - 2019.08.27|火|
2007年の赤ずきんと健康以来ファンで見ていたので、
楽しく見てこれました( ^∀^)
作品には、それぞれ作家の思いや社会的背景があるものですが、ただ純粋に見て、気づいたことを自由に楽しむのは、導入として素敵だと思います。
映像作品をちゃんと見ると、個人のユニークな視点だけではなく、ちゃんと作品本来のポイントも抑えてるし。
私のお気に入りは、フェルメールの牛乳を注ぐ女のオマージュ「何にでも牛乳を注ぐ女」と、菱川師宣の見返り美人図のオマージュ「見返りすぎてほぼドリル」。
女の子の奇行が最高すぎる。
あと、刀剣ファンとしては、特急三日月宗近も忘れちゃいけないところ。(これは展覧会では大きく取り上げられてないけど)
グッズ展開も沢山あって、ポストカードとかTシャツとか缶バッジとか💕
私も自分の分と、友人のお土産を入手してきました。
しかし。
MOA美術館は山の上にあるので、行くのが大変です。
多分、私の運転じゃ行けない…笑。
新車を買ったけど、まだ出勤とか駅までの移動にしか使っていません。
まだナビの設定とかもしてないので、
せめて自宅ぐらいは登録せにゃいけません。
【展覧会レポート】ミケランジェロと理想の身体 国立西洋美術館
トーキョーに出てきました!!
国立西洋美術館「ミケランジェロと理想の身体」展に行ってまいりました。
ここ1年ぐらい、気になる存在だったんです、ミケランジェロ。
仕事関係の方から、熱いミケランジェロ推しの話を聞いてから、なんとなく機会を待っておりました。
展覧会は、「男性の理想の身体」を、紀元前からルネサンスにかけて追い求めるものでした。
均整のとれた筋骨隆々な体、について色々考えました。
ギリシャ彫刻も、ルネサンスの彫刻も、すごく肉体の捻れや筋肉の弛緩にすごく追求した表現をしているのに、顔の表情は乏しいのね。
キャプションを読んでいるの、片足に体重をかけて立つから、お尻の筋肉も片方は盛り上がって片方は下がる、みたいに気を配ってるのに。
表情から、この像は今、楽しいのか苦しいのか、読み取れんのよね。
普段よく見てる気がしてたけど、知らない世界でした。
そして…私は野暮な事にも気づいてしまいました。顔と同様に、多分、男性器の表現もあんまり追求してない。
詳しくは語らないけど…気になる人は展覧会に行って見比べて見てください。
肉体の表現に対して、全然力入ってないから。くっついてるだけだから…。
ミケランジェロの作品は2点来ているだけで、ミケランジェロ展とは言えない感じですが、たくさんの彫刻を見れて大変勉強になりました。
大きい彫刻や壁画って、鑑賞者の見る目線を考えて、遠近法などの表現技法を使っているんです。
その古典的な視覚トリック的なものに興味があって展覧会を見に来たのですが、ちゃんと作品の中から見つけられましたよ。
遠近法が効いてる作品と、多視点の技が効いてる作。
ちょっと体が伸びちゃってマニエリスムみたいになってる作品とか。
最近、暇つぶしに面白くて筋トレムキムキマッチョお兄さん達のトレーニング動画などを見てたりするんだけどね笑。
やはり人間の理想の身体っていろいろ目指すゴールがあって、動画のガチムチマッチョと、今日見て来た理想の身体は、全然形が違う。
展覧会では、一部写真撮影可能な場所もありました。
ラオコーンの模刻。オリジナルのラオコーンは、ミケランジェロが最も影響を受けた作品のうちの一つ。
回り込んで見れるんだけど、オモテから見るとあんなにダイナミックに体を捻ってるのに、後ろから見るとそうでもない。
写真では伝わらない、新たな発見があり面白かったです。
最後に。
常設展示室入口によくいる、私の大好きなロダンの彫刻を紹介します。
説教するヨハネ。
ヨハネだけど、らくだの毛皮きてないのね。
説教、すなわちキリスト教?ユダヤ教の布教、という意味だとまだ分かってなかった中学生の頃。
初めて母と西洋美術館に来て、「なんでこのオジサンは全裸で説教(怒ってる)のだ?!!!」と、大変印象深く中学生の私の心に刻まれた作品です。
ぜひ、西美に行く時には、常設展示室で、全裸説教ヨハネおじさんにも会ってくださいませ〜。
【展覧会レポート】外伝:MOA美術館に夢中!(博物館学編)
先日、 熱海のMOA美術館に行ってまいりました。
(写真は、ヘンリー・ムーアの作品を見て、一緒に座りたくなっちゃった人のポーズ)
今期の展覧会はなんと!全館写真撮影okという🤳太っ腹ぶり!!
改修されてキレイになったMOA美術館を、作品のみならずしつらえも堪能してきました(^ω^)
MOA美術館といえば、この長距離エレベーター。7つのエレベーターにのって美術館へ向かいます。
7つだよ!エレベーター。多いよ!!笑
なんか良い音楽流れてるし、光の演出に包み込まれるし、さすが宗教法人。登りきった先は天に召されそうなので、私は勝手に「天国への階段」と呼んでいます笑。
途中で、万華鏡をモチーフにしたプロジェクションマッピングの演出が見れました。
MOA美術館の職員さんって、お上品な印象の方が多いし、やっぱりここが天国に近い場所なのかな…
職業柄、いつも気になるのは展示室前の注意書き。
展示室って、結構ルールが多いので、どこまで表記してどこまで来館者に注意するのか、迷います。
この注意書きで、私が一番感動したのは、
マグネット式で企画展ごとに注意書きの内容が変えられるという点!!!
素晴らしい、アイデア賞…自分のところのミュージアムでも真似したい。
一度作ったら継続的に使えるのも良い。
展示ケースのガラスは、低反射高透ガラスを使用しています。
写り込まない。透明度が高くて作品がクリアに見える。
どのくらい透明度が高いかって、ガラスが何処にあるか分からなくて頭をぶつける程に、ガラスの存在感がない。
私も最初の作品で、早速ガラスに顔をぶつけました…
普段、同業者的な視点からも、ガラス汚すなんて他人の仕事を増やすようなヘマはしないように気をつけてたんだけど…恐れ入りました低反射高透ガラス。
低反射高透ガラスのプレゼンをもう少し続けます(・∀・)
壁付き展示ケースって、ガラスが大きくて、大概何枚か継いであるんだけど、その切り口って緑っぽいガラスの色が見えるものでしょう??
MOA美術館の低反射高透ガラスは、ガラスの切り口までクリアー。
あたしゃビックリしちゃったよ!!
写真撮り忘れたけど。
ちなみに、比較として、こちらは従来の普通のガラスを使った独立ケース。
私の姿も、周りの展示ケースの灯りも、よく写り込んでいるのが分かると思います。これが普通なんだけどね。
(ちなみに、この写真は、「光琳の団扇を持ってるつもり」のポーズ。描かれたおじいさんと同様に、舌を出して👅います)
MOA美術館では、写り込みに大変気を配っているようです。
壁付き展示ケースの向かいは、黒い漆喰の壁。
同じ展示室内で、向かいにも壁付き展示ケースがあると相互に写り込んでしまうため、壁を置いています…!
もし壁がなければ、開いた空間に独立ケースを持ってきて展示品を増やすこともできるけど、この写り込みへの過大な配慮。凄すぎます。
私は、写り込みを気にしなさすぎてお客様からクレームを受けたことがある三流学芸員なのでorz、学ぶ事多くあります。
ちなみに、この漆喰の黒壁。触って良いそうです。
いつまでも触っていられる肌触りの良さ。湿気た時は吸湿、乾いた時は放湿、漆喰の特性が最大限に活かされてます。
他にも、展示室入口エントランスに使われてる瓦が、奈良東大寺の瓦と同じ職人さんの手によるもので、一枚一枚の色味の違いが最高だったり
杉本博司さんの紅白梅図屏風が展示してあった所には、奈良當麻寺の古材が使われているとの事。
日本刀フリークとしては、「當麻寺って、大和五派の当麻だよね…!!」とか胸熱くなってました。
展示だけでなく、なんだかいろいろ楽しかったMOA美術館!熱海観光!
金目鯛は煮付けではなく塩焼きでいただいてきました!!
琳派展は、国立レベルの大規模な展覧会だと、人が多すぎてまともに作品が見れな事がしばしば。
こういう所有館がコレクションを見せてくれる展覧会でぽちぽち見て、目を肥やして行くのが良いなぁと、最近思っています。
琳派、いいよね。大好き。
それから、機会があれば行きたいなぁと思うのは、国立西洋美術館のミケランジェロ。
私はシゾーカ県民だから、県美に行けばいつでもロダン館が見れるので、ロダンは結構身近に感じているんですよ。
昨年、東博で見た空海展で、「なんだこれは!ロダンのスケール感に似てる!!!迫力があってかっこいいぞ!!!」と思った頃から、なんとなく派生でミケランジェロも気になっておりました。
あと、知り合いの画家さんによる猛烈なミケランジェロ推しトークを聞いた事も、要因の一つかな?笑
あぁ、あと、MOA美術館の琳派を見ながら「去年、結局愛知県立美術館の長沢蘆雪は見損ねたんだよなぁ」ってボヤいたんだけど、どの作品がきっかけでそう思ったのか忘れたなぁ。
これから夏本番。それぞれの施設でイチオシの展覧会が観れる時期です!
アンテナ高くして、遠征の予定組んで、ミュージアム巡りをしたいです(^ω^)
【展覧会レポート】琳派-光悦と光琳 MOA美術館
熱海のMOA美術館へ、展覧会「琳派-光悦と光琳」を見に行きました!
琳派展は、なんと館内ほぼ全作品写真撮影OKという太っ腹ぶり!!
お気に入りの作品は遠慮なく写真を撮って来ました。
写真があると、ブログでも紹介しやすいね。
お目当ては、本阿弥光悦の料紙!
金泥銀泥、雲母刷りなどの料紙が、どういうわけか好きすぎて。
琳派の鷺は、ちょっとポッチャリしてるのか??と最近思っているこの頃。
この光琳の鷺も、シュッとしたらイケメンというより、ユーモラスな癒し系な感じでかわいい。
個人的に「そばぼうろ柄」と呼んでる、尾形乾山の器。
物質感がもりもりしてるから、箱として実用しようとすると、重くて使いにくいんだろうなー。
ふたのヘリを見て、結構厚みがあるでしょ?
陶器だから…ザラザラした土の上にツルツルの釉薬が乗って…物質としての存在感がすごい。もりもり。
菊の意匠で、似たような表現の2作品を見つけました。光琳と乾山。
これは、英語のキャプションを連れと精読した作品。
日本語と英語で、キャプションに書かれてる内容違うのね。日本語の方には、「Ariwara-no-Narihira」(在原業平)なんて単語出てこないのに。
英語では、絵の中に描かれている内容をテキストに起こして説明してるイメージ。従者を連れて、降る雪を袖で避けながら…みたいな。
私も、自分でキャプションを書いたり、ギャラリートークをするときは、このように絵に書いてあることを言葉におこす事が多いです。
その方が、絵を「見る」楽しみの助けになるかな、なんて思って。
ザ・琳派!
みたいな、たらし込み技法が存分に楽しめる作品。
わぁすごい!!と思ったら、俵屋宗達でした。
琳派でも、琳派の中での好きな作家を順に並べると、酒井抱一→本阿弥光悦→鈴木其一…って感じ。
尾形光琳は、このMOAの展示を見て「あれぇ、光琳ってちょっと掴み所が…ないかも??」と迷走してきました。なので、尾形光琳は、今後の宿題かな。
鈴木其一は、いつかのサントリー美術館の展示で、だいぶ目が慣れた、という感じ。
鈴木其一は、細見美術館のアヒルさんの絵が、最高にキャッチーで可愛くて好き。
我が本命酒井抱一は、三幅対のお軸が2セットありました。
この色の使い方の美しさと、繊細な描写が大好きです。
藤の花の表現なんかを見ていて、並河靖之の有線七宝を思い出したりなんかして、大変豊かな時間を過ごしました。
MOA美術館、楽しかったし発見がいろいろあったので、何回かに分けてブログ書きまぁす!!
次回もたぶんあるので、乞うご期待。
【展覧会レポート】駿河の白隠さん さのび 佐野美術館
昨日、佐野美術館の展覧会「駿河の白隠さん さのび」に行ってきました!
会期2日目、オープンほやほやの展覧会でっせ(^∇^)
今回は、さのび日本刀初心者講座の仲間と一緒に拝見してきました。
「駿河には過ぎたるものが二つあり、富士のお山に原の白隠」
白隠慧鶴は1685年駿河国原宿(現在の沼津市)に生まれた、江戸時代臨済宗のお坊さんです。
この展覧会は、先の静岡市美術館の白隠と一緒にやっていますが…このコラボレーションは何というんだ?共同開催?巡回?ちょっと公式情報での適切な言葉が見当たらないが、
とりあえず、静岡市美と同じ作品もあり、さのびだけで出品された作品も25点あり、地元の巨匠を2度美味しく楽しめる展覧会です。
さて、白隠さん。
さのびの展示では、キャプションに白隠さんが描いた時の年齢が書いてあるのが、面白かったです。
太くて大らかで勢いのある筆致の作品は、だいたい晩年、70〜80代。
顔や衣服のヒダに緊張感があるものは、それより若い頃。
出品数が多いため、年代によって作風を見比べられるのが面白かったです。
一緒に行った仲間内でツボにはまったのは、臨済さんというお坊さんの絵。
「喝!!!」って言いながら、目をカッと見開いて、大きな口を開けて歯をむき出して、拳で手のひらをガツンと叩いてる、大変迫力のあるお坊さん。
その迫力満点臨済さんの後ろに、薄く墨を引いて、オーラのような気の表現までされてて、お爺さんかっこよかったです。
でも、私たちは禅宗の難しいことはよくわからないので…「このおじいちゃん強い、サイヤ人みたいなオーラ出てる!」とかお喋りしながら、楽しく鑑賞しました笑。
頭が弱くて、音声ガイドが理解できないwww
ホントに、禅宗の難しい話、全然わからないんですよ…!
いうて刀剣講座受けた後だから、集中力も残ってないので、細かくて難しいキャプションがよく読めない…。そして、読んでも難しい内容は理解できない…という頭の弱さ。
さのびのミューズクラブの会員は、音声ガイドが無料で借りれるので聞いていたのですが…これも聞いてよく分かる作品と、全然分からない作品の差がwww
第2室の某作品については、3人で聞いて、誰一人として禅問答の内容を理解できなかった…「隻手で音を出す??んん???」って。
一応、今日一緒につるんでた仲間は、全員美術系の学校を卒業してるんだけどなぁ…(遠い目)
おちゃめなお爺ちゃん、白隠さん
禅のむずかしい画題の理解は諦めて、
私が得意としている「作品状に表現してる事だけを楽しむ」鑑賞方法に、シフトチェンジしていきます。
作品を見ていると・・・白隠さんは絵がうまいのか、下手なのか、だんだん分からなくなっていきます・・・!
それでも多分、結論としては「絵がうまい」になるんだろうけど、
ぼかした水のにじみがくっきりと分かれ目になって出てきてしまった技術力を感じないベタ塗り、アール(曲線)がうまく決まらなくて何度も何度も書き直した下書きの線、罫線マス目を引いたにもかかわらず大きさが不揃いかつはみ出てしまう文字、挙句の果てに最後の展示室で出てくる富士山の、風景画のセンスの無さ・・・!
ぜんせん、白隠さんをdisるつもりはないんだが…この人ホントに絵がうまいのか・・・???ってなります。
(友人談)「このベタ塗りなら、私の方がもう少しうまくボカして書ける」
それでも、60代ぐらいまでの絵は、まだ精緻さがあり、
素直に「わぁ、すごい」「迫力ある」って思える作品があるんだが。
70代80代の作品になると、筆致がおおらかに大胆になり過ぎるのか。荒が目立ってきます。まぁ、その荒さえもが、白隠さんの作品の迫力を出す要素なんだろうけど。
なんとも。人を感動させる作品とは何ぞや。時代を超えてみんなに愛されるチャーミングな絵柄について、考えさせられました。
作品の鑑賞について
ところで、私は白隠の図録とか研究書・論文などを読んだことは全くありません。
今回も自分勝手な視点で作品を見て、自分本位で作品を楽しんできたのですが、最近はそういう鑑賞のやり方にはまっています。
例えば、今回もキャプションを一つ一つ丁寧に読み込み、音声ガイドをまじめに聞けば、作品のテーマや禅の教えについて理解が深まったのかもしれないけど、
そういう事を知った瞬間に知的好奇心が満たされてしまい、作品への積極性がシュンと萎えてしまいがちなんですよね。
作品に向き合う時間も集中力も無限にあるわけではない、しかも最近は疲れやすくてすぐにタイムアウトになりがちです。
なので、私は作品への熱い好奇心を抱いたまま、次の作品へ熱いモチベーションを維持したいので、最近はあまり頭を使わずに、目で楽しむ鑑賞で済ませてしまう事が多いです。
目でみえることだけを楽しむ鑑賞、よいですよ。
目で見えたことに特化するので、必然的に作家の筆の運びや制作経緯などに偏りがちです。
「この筆のストロークは…どうやって書いたんだろう」「これはどこから書きはじめたのか」とか。
そうすると、数百年の時を超えて、作家が作品を描いた時のひと筆ひと筆の一瞬に近づいたような、妙なタイムトラベル感を味わえて、すごくロマンチックな気持ちに浸れます(笑)
ずいぶん長くなりましたが、白隠展さのびのレポートはこれでおしまい。
白隠展さのびに行く方は、ぜひ「猫のあしあと」を探してみてください!!!
佐野美術館 現在の展示