【展覧会レポート】ミケランジェロと理想の身体 国立西洋美術館
トーキョーに出てきました!!
国立西洋美術館「ミケランジェロと理想の身体」展に行ってまいりました。
ここ1年ぐらい、気になる存在だったんです、ミケランジェロ。
仕事関係の方から、熱いミケランジェロ推しの話を聞いてから、なんとなく機会を待っておりました。
展覧会は、「男性の理想の身体」を、紀元前からルネサンスにかけて追い求めるものでした。
均整のとれた筋骨隆々な体、について色々考えました。
ギリシャ彫刻も、ルネサンスの彫刻も、すごく肉体の捻れや筋肉の弛緩にすごく追求した表現をしているのに、顔の表情は乏しいのね。
キャプションを読んでいるの、片足に体重をかけて立つから、お尻の筋肉も片方は盛り上がって片方は下がる、みたいに気を配ってるのに。
表情から、この像は今、楽しいのか苦しいのか、読み取れんのよね。
普段よく見てる気がしてたけど、知らない世界でした。
そして…私は野暮な事にも気づいてしまいました。顔と同様に、多分、男性器の表現もあんまり追求してない。
詳しくは語らないけど…気になる人は展覧会に行って見比べて見てください。
肉体の表現に対して、全然力入ってないから。くっついてるだけだから…。
ミケランジェロの作品は2点来ているだけで、ミケランジェロ展とは言えない感じですが、たくさんの彫刻を見れて大変勉強になりました。
大きい彫刻や壁画って、鑑賞者の見る目線を考えて、遠近法などの表現技法を使っているんです。
その古典的な視覚トリック的なものに興味があって展覧会を見に来たのですが、ちゃんと作品の中から見つけられましたよ。
遠近法が効いてる作品と、多視点の技が効いてる作。
ちょっと体が伸びちゃってマニエリスムみたいになってる作品とか。
最近、暇つぶしに面白くて筋トレムキムキマッチョお兄さん達のトレーニング動画などを見てたりするんだけどね笑。
やはり人間の理想の身体っていろいろ目指すゴールがあって、動画のガチムチマッチョと、今日見て来た理想の身体は、全然形が違う。
展覧会では、一部写真撮影可能な場所もありました。
ラオコーンの模刻。オリジナルのラオコーンは、ミケランジェロが最も影響を受けた作品のうちの一つ。
回り込んで見れるんだけど、オモテから見るとあんなにダイナミックに体を捻ってるのに、後ろから見るとそうでもない。
写真では伝わらない、新たな発見があり面白かったです。
最後に。
常設展示室入口によくいる、私の大好きなロダンの彫刻を紹介します。
説教するヨハネ。
ヨハネだけど、らくだの毛皮きてないのね。
説教、すなわちキリスト教?ユダヤ教の布教、という意味だとまだ分かってなかった中学生の頃。
初めて母と西洋美術館に来て、「なんでこのオジサンは全裸で説教(怒ってる)のだ?!!!」と、大変印象深く中学生の私の心に刻まれた作品です。
ぜひ、西美に行く時には、常設展示室で、全裸説教ヨハネおじさんにも会ってくださいませ〜。