落語とギャラリートーク

私の友人が突然落語ができるようになりたいと言い出したので、私が敬愛してやまない林家たい平さんの落語を紹介しました。

学生の頃に落語はよく聞いており、1人で寄席に行ったりYouTubeで作品を聞き流しておりました。

学生の頃は東京に住んでいたので、よく浅草演芸場や新宿の末広亭に足を運んでおりました。落語の寄席と言うのは木戸銭をいちど払うと、ほぼ丸一日いろんな芸を見られる、気長な娯楽になります。なのでお金はなくても時間はあった苦学生の頃は、着物を着て寄席に行って落語を聴いたりマジックを見たり紙切りを見たり漫談を見たりという渋い趣味を1人で細々と楽しんでおりました。

 

社会人になって、美術館に勤めるようになり、展示室でギャラリートークをやるようになったのが約4年前のことです。

ギャラリートークをお客様の目の前でやるにあたり、やり始めの頃もたくさん落語の作品をYouTubeの動画で聞いたなぁという事を、本日久しぶりに思い出しました。

 

なんとなく、ギャラリートークと落語と言うのは親和性があると思っております。

例えばギャラリートークで作品の中に描かれている物語を話す際、描かれている故事成語や古典文学の話の筋は決まっています。

同じ作品のギャラリートークをしたとしても、話の筋は同じでも話者の話し方によって、ギャラリートークの内容や印象はガラッと違うものになります。絵の話の展開をおさえながら、相手に話す時は自分の言葉回しで話すと言う行為は、ちょっとだけ落語に似ているような気がしています。いや、落語やったことがないですけど。

もちろんギャラリートークの中では、落語のように何人もの登場人物が出てきてそれを演じ分けると言う事はありません。でも、例えば声の強弱の付け方とか間の取り方などは、落語を参考にして自分の中に取り入れたスキルのような気がしています。

 

さて落語が気になると言い出した私の友人は落語を覚えたいと言っております。落語が気になった理由と言うのは、どうもやはり会話のスキルの向上が目的のようです。どの話を覚えようかといって、彼は「じゅげむ」または「まんじゅうこわい」への挑戦を検討しているようです。。私は「初天神」を進めました。理由は特にありませんけど…笑。

 

最後に、本日私が5年ぶり位に聞いたたい平さんの落語「幾世餅」のURLをここで紹介して本日のブログを終了します。

 

https://youtu.be/GstHRmvb9Wc